村の女はほぼ全員抱いた

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もう四半世紀も前だが、私が中学に入ったばかりの頃、明治生まれの祖父が唐突に聞いてきた。

「お前、オメコ知っとるんか?」

セックスの経験があるか?ということらしい。

「知ってるわけないやん」と俺。
当時でも中学で童貞を卒業する男は、まだまだ少数派だった。

「そうか。最近の子は可哀想やなあ」


溜息をついた祖父が、ぽつりぽつりと語ってくれた話だ。

祖父=平吾(仮名)=が生まれ育ったのは、関西某県の山間の農村。
6人兄弟姉妹の次男坊だった。


小規模ながら自分の田畑を耕す自作農で、高等小学校(今の中学くらい)まで出たというから、村では中産階級といったところだろう。

そんな祖父曰く、昔の子供は、今の中学生くらいで「女を教わった」。
だから「近ごろの子供は早熟で、性体験も低年齢化し・・・」という話題をテレビや雑誌で見聞するたび、「あほか。昔はもっと早かったわい」と思ったそうだ。

村では祖父が子供のころ、まだ「夜這い」の習慣が色濃く残っていた。
今のフリーセックスとは微妙に違うようだが、それでも若者の性行動は随分とおおらかだったようだ。

伝聞調は読みづらいと思うので、ここからは言い切り調に変える。
ついでに「祖父」も違和感があるので、「平吾少年」にしよう。

平吾少年の村では、数えで15(今の13~14歳)になると「若衆組」という組織に入れられた。
まあ、一人前の労働力と認められたということだ。
そして毎年旧正月、新しく加入した若者たちが受けたのが「筆下ろし」の通過儀礼だった。

その年の新入りは、平吾少年ともう1人。
旧正月中のある晩、2人は若衆頭(リーダー)に連れられて、村外れにある御堂(僧が常駐しない寺)に向かった。
当時は村の集会所として使われていた場所だ。

御堂では、村の奥さんや娘たちがお経を上げていた。
地元で「女講」と呼ばれていた女性だけの集まりだ。
2人が到着すると、ほとんどの女たちは入れ替りで帰路に就く。
若衆頭も「しっかり頑張れや」と言い残して帰った。

御堂に残ったのは新入り男2人と、「お相手」の女2人。
近所の奥さんと、少し離れた所に住む後家さんだった。
2人とも平吾少年の顔なじみで、40歳手前。
あとで若衆組の先輩に聞くと、筆下ろしの相手を務めるのは40歳前後の後家が主婦が多い。
中でも、厄年(数え37)の女が適当とされたという。

平吾少年の相手になったのは「ワカさん」という主婦の方。
健康そうな女で、もう1人の後家さんより美人だったから、内心「やった」と思った。

少年2人は、さっそく女たちに襲い掛かり・・・とはならない。
まず般若心経を唱え、それが終わると御詠歌。
短歌に節をつけて歌う・・・というか「うなる」お経みたいなものだ。

平吾少年は御詠歌も初体験で、一言一句「指導」を受けた。
真夜中も過ぎようというころ、ようやく何題か歌えるようになると女たちは互いに目配せし「ほな、ちょっと休憩しよか」と切り出した。

薄暗いろうそくの灯りがともる御堂は、10畳ほどの3間。
女講のときは仕切りの襖を外し、1間にしてある。
男2人は女たちの指示で襖を立て、それぞれの部屋に布団を敷いた。

ワカさんは、するりと布団に入ると「ほら、あんたも横になりや」。
平吾少年は胸をときめかせながら、女の横に体を滑り込ませた。

それでも、すぐに筆下ろし・・・とはならない。
しばらく世間話をして、それから徐々に下ネタに。
村の夜這いの風習のこと、女の生理のこと、男女の営みのこと・・・。

平吾少年にしてみれば、既に先輩から教わった話も多かったが、美人の奥さんが「オメコがな・・・」などと言うのを聞くと、それだけで股間が張ってきた。

「あんた、センズリ(オナニー)知っとるんか」

「それくらい知っとるよ」

「何回くらいするねん?」

「何回でも。オバハンもセンズリするんか?」

「アホか」

そんな話をするうちに、女の目もギラギラしてきのが分かる。
平吾少年は、若衆頭に教わったことを思い出した。

「なあ、ちぎってもええか?」

「ちぎる=契る」ということらしいが、平吾少年は意味も分からず、教えられたとおりに言った。

「もう・・・しゃあないなあ」


女は身を起こすと、胸元をぐっと広げる。
もちろんブラジャーなど着けておらず、2つの乳房がぽろんと飛び出した。
子供3人を育てた胸は垂れ気味だったが、かなりのボリューム。
黒ずんだ長い乳首がやや下を向いている。

「触ってみ」

「うん」

平吾少年はおずおずと手を伸ばす。
ふにっとした感触。
顔や手足は日に焼けていたが、胸は白く肌も滑らかだった。

柔らかな乳房を揉みながら、指の腹で乳首を擦る少年。
徐々に大きくなった乳首を2本指で摘んで転がすと、女は鼻を鳴らしながら大きく息を吐いた。

「はぁ・・・あんた結構、筋がエエわ」

実は平吾少年、本物の筆下ろしはとうに済ませていた。

数え12(11歳)のとき、隣の奥さんに誘われ、彼女の家で言われるがまま初体験。
その後、たっぷりと女の味を教え込まれた。

とはいえ、この夜は大切な通過儀礼だ。
念入りに愛撫すると、乳首はみるみる肥大化した。
女の切なげな声に、少年の勃起はさらに硬さを増す。

「なぁ、あんた。お母はんのお乳吸ってたん、覚えてる」

そう言うと女は襟元をさらに広げ、大きな乳房を持ち上げる。
平吾少年は乳首にむしゃぶりついた。
当時は「乳吸い」と言った。

「ああぁ・・・上手やわぁ」

女は目を閉じ、うっとりとした表情で少年の頭を抱き寄せる。
親指の先ほどの大きさに伸びた乳首を舐め、吸い、軽く噛み、舌で転がす。
じゅる・・・じゅる・・・と淫らな音が小さな仏間に響いた。

顔を離すと、口元から乳首に伸びた涎が細い糸を引く。

女は少年の頭を引き寄せ、その口に唇を押し付けた。

「キス」なんてハイカラな呼び名はなく、「口吸い」と言った。
濃厚に舌を絡ませながら、女は平吾少年の帯を解くと、ふんどし越しに勃起をむんずと握る。

「ふふ・・・あんたのお父はんより立派やわ」

20年以上前、女の処女を奪ったのが平吾の父だったと知ったのは、その後のことだ。

口から首筋、そして再び豊かな乳房に舌を這わせながら、平吾の手は女の下腹部へ。
いつの間にか、女も襦袢の帯と腰巻の紐をほどいていたようだ。
ジャリっとした陰毛の感触が指先から伝わる。

「もう・・・そんな格好で女に乗れるかいな」

女はそう言うと、身をよじるように襦袢を脱ぎ、腰巻を外す。
平吾少年も慌てて着物を脱ぎ捨て、ふんどしを外すと、全裸の女に覆いかぶさった。

硬くなった乳首を吸い上げると、女は「ああぁ・・・」と声を上げながら、平吾の手を自分の股間に導く。
既に溢れていた愛液が、少年の細い指に絡みついた。

股間全体をゆっくりと揉み上げながらマメ(クリトリス)を刺激する。

「嫌やわ、もうオメコの弄り方、知っとるんかいな」

「そんなん知らんよ」

適当なことを言いながら、2本指をゆっくりと膣に差し込んだ。
ヌメッとした内壁を掻き回しながら、親指をマメに置いて摘むように動かすと、女は苦しそうな表情で快感に耐える。

「そことちゃう(違う)。もっと下よ」

襖越しに向こうの部屋から、後家さんの声が聞こえる。
平吾少年と一緒に来た新入りは、正真正銘の童貞らしい。

「なぁ、誰に教わったんよぉ・・・」

ワカさんの声を聞きながら、平吾少年は唇を乳首からヘソ、そして股間へと移動させた。
濃いめの陰毛が鼻の穴に入り、くしゃみが出そうになる。

女陰をぞろりと舐め上げると、女が「ああぁ・・・」と声を漏らした。

愛液と唾液で顔を濡らしながら、平吾少年は舌をすぼめるように膣へ差し込み、出し入れさせる。
女が切なそうに腰をよじる。
さらに、小指の先ほどまで勃起したマメを口に含むと、舌先で転がしてみる。
ここが急所らしく、軽く歯を立てるたび女の下半身がビクっと反応した。

「もう・・・あかん・・・なぁ・・・」

平吾少年の頭を股間に押し付けながら、女は体勢をずらし、顔を平吾の下腹部へ近づけた。
相舐め(69)というやつだ。

「立派やわぁ。あんた、ほんまに新入りか」

気張りきった男根を愛おしそうに撫でると、女は太い亀頭をペロリと舐め、そしてゆっくりと口に含んだ。
電撃のような快感が平吾少年の背骨を走る。
少年の反応を楽しむように、女は口をすぼめて口を前後に動かしながら、舌先で亀頭を刺激する。
熟練の舌技に思わず精を放ちそうになった。

若衆頭からは「筆下ろしで漏らしても、恥やないぞ」と言われていたが、平吾少年にも意地がある。
漏らさぬよう尻の穴をすぼめると女陰にむしゃぶりついた。

隣の部屋からは、後家さんの「あっ、あっ」という押し殺すような声が聞こえる。

平吾少年がマメを吸い上げると、女は男根を頬張りながら「はがっ、はがぁ・・・」と声を出す。
こうなると我慢合戦だ。
平吾少年はマメをしゃぶりながら、指を3本膣に差し込んだ。

「ああぁ・・・もう・・・あかんわ」

女は男根を吐き出すと、大声を上げた。
もう限界が近いらしい。
少年は差し込んだ指をカギ型に曲げ、膣の内壁を引っ掻くように掻き回す。

「ああぁ・・・ああああぁぁ・・・」

獣のような声を上げ、女は海老のように体を反らすと、ビクッ、ビクッと何度も下半身を痙攣させ、やがて崩れ落ちた。

女はしばらく気を失っているようにも見えたが、やがてゆっくりと体を起こすと、女陰を舐め続ける少年の頭を優しく撫でた。

「もう・・・なんで筆下ろしでイカなあかんのよ・・・」

平吾少年は顔を上げた。
女はトロンとした目で見返す。

「なあ・・・契るんとちゃうの?」

少年も体を起こすと、女に覆いかぶさる。
再び濃厚な「口吸い」を交わしながら、2人が絡み合って布団に崩れ落ちた。
女は立派な体躯で、身の丈は平吾少年を上回っていた。

「オバハン、契るでえ」

「ふふ・・・教えるのは女の仕事や」

女は両脚を広げ、平吾少年が脚の間に下半身をこじ入れる。

「これ・・・欲しいわぁ」

腹に着きそうなくらい反り返った勃起に女が手を添え、膣口にあてがった。
女陰から垂れた愛液で、布団がぐっしょりと濡れていた。

「そのまま・・・腰を出して・・・教えんでも知っとるか」

言われるまま、少年は腰を突き出す。
太い杭がズブリ、ズブリと膣へ沈んでいった。

「ああぁ・・・ええんよぉ・・・」

恍惚の表情が美しかった。
腰をさらに進めると、やがて男根全体が埋め込まれた。
女の呼吸がさらに荒くなる。

腰をゆっくりと前後に動かすと、それに合わせるように女が「あぁ・・・あぁ」と声を漏らした。
3人の子持ちだが、締まりは良い。
平吾少年はリズミカルに腰を振りながら、両手で乳房を握り締める。
指の間から白い肉がはみ出した。

腰の動きを早めながら、少年はビンビンに張り切った乳首を爪の先で引っ掻くように刺激する。

「はああぁ・・・上手よおぉ・・・」

女の声は、既に正気を失っていた。
女を知っているとはいえ数え15の子供。
平吾少年の限界も近かった。

「オバハン、もう・・・あかん・・・」

「ええんよ・・・出しても・・・ええんよぉ」

うわ言のように女が叫ぶ。
ここからが勝負どころ。
平吾少年は歯を食いしばりながら、猛烈な速さで腰を打ちつけた。

「ああぁ・・・なんでぇ・・・こんなぁ」

女は再び獣のような声を上げ、顔を左右に激しく振る。
少年も必死でしがみつき、男根の長さいっぱいに出し入れする。

「あかんよぉ・・・ああああぁぁ」

女が少年の頭を引き寄せ、唇を押し付ける。

舌を吸い込んだ瞬間、少年の男根がはじけた。

ドクッ・・・ドクッ・・・膣の奥深く、溜め込んだ精液をぶちまける。
5回、6回と痙攣が続いた。
女と舌を絡ませたまま、少年の頭の中は真っ白になった。

どれだけの時間が経ったか。
少年が気付くと、上気した女の顔があった。

「もう・・・ようけ出して・・・」

女が微笑む。
ふと横を見ると、隣で楽しんでいたはずの後家さんと少年が、襖の脇から顔を突き出していた。
2人とも着物を羽織っていた。

「あんた、えらい声出しとって」

後家さんが、少し羨ましそうにからかう。
同期の少年は呆然とした表情だ。

「ふふっ・・・この子、上物やで」

着物に袖を通しながらワカさんが返す。
平吾少年も急いで着物を着けた。
2人とも腰巻とふんどしは放り出したままだ。
後家さんはにやりと笑って、襖の向こうに消えた。
相方の少年が続く。

「さあ、もう1回歌わんとな」

ワカさんは帯を軽く結ぶと、縁側に向き直った。
どうやらもう一度、御詠歌を歌うらしい。
平吾少年も仕方なく居ずまいを正す。
再び独特の節回しで御詠歌が響いた。
隣の部屋からも、同じような唸り声が聞こえてきた。

ひとしきり歌うと、女は平吾少年の方を向いて座り直す。

「ほんまは、これから色々と教えるんやけど、もう知っとるみたいやな」

「そんなん言わんと、教えてえな」

ワカさんの話は色艶ものではなく、この村で若衆としてやっていく心得のようなものだった。
女体の構造や抱き方、それから夜這いの作法。
夜這いに行っていい家、いけない家、抱いていい女、いけない女。
拒否された時の対処法も教わった。

すでに若衆組の先輩から聞かされていた話もあったが、女の口から説明されると説得力がある。
ついでに、茶臼とか仏壇返しとか、体位も幾つか教わった。
さすがに四十八手免許皆伝とはいかなかったが、これまでもっぱら女にリードされていた平吾少年には、新鮮な内容だった。


外は変わらず漆黒の闇。
もう丑三つ(午前2時)を回っていただろうか。
ひとしきり説明を終えると、女がにっこりと微笑んだ。

「もう遅いし、横になるか?」

平吾少年も立ち上がったが、女体や体位の話を聞いて、股間には再び力がみなぎっていた。

「なんや、またえらい腫れてるなぁ」

くすりと笑って、女が少年の下腹部に手を伸ばした。

「ほんま・・・15でこんな立派な子もいるんやなぁ」

女は愛おしそうに男根を撫でる。
少年はたまらず帯を解くと、着物をはだけ全裸となった。

「あらあら・・・」と言いながら、女もゆっくりと帯を解いた。
着物が体から滑り落ち、肉付きのいい裸体が薄暗い光に妖しく揺れた。
早くも興奮しているのか、乳首は勃起し、内股は愛液で濡れている。

「ほな・・・もうちょっと勉強しよか」

結局、夜が白むまで6、7回は頑張った。
女に指南されながら、新たに教わった体位も幾つか試してみた。
これまで手ほどきを受けた奥さんより相性がいいのか、男根に絡みつくような膣壁の感触がたまらず、何度も精を放った。
どれだけ出しても、また挑みたくなる体だった。

ワカさんの方も少年が気に入ったらしく、朝までに2回ほど気を失った。

「もう朝やで・・・」と女が終わりを告げるまで、2人とも精も魂も尽き果てそうなほど交わり合った。

正確には筆下ろしと言えないが、ともかく儀式は無事に終わり、平吾少年も大っぴらに(?)夜這いへ出られるようになった。
若衆組の中にも色々と取り決めがあって、好きな時に好きな女を抱けるわけではなかったが、それでも月に何度かは村の女を訪れた。


「平吾は上手い」という噂が広がり、後家さんや奥さんの方から誘われることも多かった。
噂を広めた本人のワカさんも、よほど平吾を気に入ったのか、夜だけでなく昼も誘ってきた。

・・・以上が祖父の話。
そんな祖父も10年ほど前に他界した。
もちろん、ここまで詳細に話してくれたわけではなく、私が勝手に補足した。
民俗学的にどこまで正確かも知らない。

祖父は結局、18で郷里を離れて近くの小都市に出るまでに、生理の上がっていない村の女はほぼ全員抱いたそうだ。
といっても、祖父が特別な「性豪」だったわけではなく、そういう時代だったということ。
テレビゲームはおろか漫画本も普及していなかった時代、少年たちにはほかに楽しみもなかったのだろう。

この話を聞いた20数年前、まだ学校でのいじめは社会問題化していなかったが、私の住む街でも校内暴力は深刻化していた。

「荒れる中学」などという報道を見るたび、祖父は「若いもんにオメコさせんから、不満が溜まってあんなことになるんや」と話したものだ。

私はといえば、村の組織などどうでもよかったが、「熟女が若者に性の手ほどきをする」という風習には興味を引かれた。
性に目覚めたばかりのころだったから仕方ない。

思案を重ねた挙句、悪友たちと現代版「若衆組」を立ち上げ、今に至る「女遍歴」をスタートさせたのは、それから間もなくだった。
それは別の話なので、ここでは割愛する。


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