お兄は本気で人を好きになりそうにない

画像はイメージです
俺には今年14になる妹佐奈がいる。
ちなみに俺は二十歳。
そんな妹とつい先日あった様なない様な話。

佐奈は昔は「お兄ちゃん」「お兄ちゃん」と良く懐いていたものだが最近は妙に俺を避ける様になった。
特に彼女を家に連れて来た時から(彼女とは一ヶ月くらい前から付き合ってるのですが)。
まあ俺は「微妙な年齢だし」と特に気にも留めなかったが・・・。

がちょっとは気になるので俺は「おい、俺なんかお前にしたっけ?あんまりそういう態度取られるとちと気になるのですが?」とそれとなく聞いて見た。
すると佐奈は「別に何も」いうだけだった。


それから数日経って俺は些細なことから彼女と喧嘩別れをした。
理由は大した事ではないのだがあまり聞かないで欲しいです。

その一週間後、俺の彼女は付き合ってる時頻繁に家に遊びに来てたので妹は不思議に思ったのか佐奈が「彼女とはどうなったの?最近家に遊びにこないね?」と俺に突然聞いてきた。



俺は正直に「別れたよ」と言った。
すると佐奈は

「ふーん、そうなんだ。別れるとどんな気持ちになる?つらい?悲しい?」

「うーん、多少は」

俺は内心かなり凹でいたが妹の手前強がってしまった。

「彼女の事本気で好きじゃなかったんでしょ?お兄は本気で人を好きになりそうにないもんね、別れて正解」

その一言に俺は「お前に何が判るんだよ。今まで誰とも付き合った事がない人間がそういう事を言えるのか?」

妹「はあ?折角慰さめてあげようと思ったのに何その態度?」

俺「うるさい、そもそも俺が誰と付き合い誰と別れようがお前には関係ないだろ!」

妹「関係あるよ!」

俺「何いってんだよお前?」

妹「関係あるって言ってるでしょ!なんで判ってくれないの?お兄のバカ!」

それだけ言うと妹は自分の部屋に行って閉じこもってしまった。

その口論から俺と佐奈はとても険悪な関係になってしまい。
まったく口を聞かない状態が数週間も続いた。

そんな状態が何日も続いたある日。

俺の携帯にある1つのメールが届いた。
知らないメールアドレスなので、「こりゃ迷惑メールかなあ」と思いつつも取り合えず読んで見た。

差出人は妹の友人のSという子だった。
内容は「佐奈ちゃんの友人のSと言います。佐奈ちゃんの事でお話があります。会って話をしたいのですが」こんな内容だった気がする。
(うろ覚えなのですみません)

んで、メールに書いてあった場所に行った場所に行ってみると佐奈とSと思われる女の子がいた。

S「この人?」

妹「・・・うん」

S「じゃあ、佐奈は自分家にね」

妹「・・・うん」と言うと佐奈は俺を無視して帰ってしまった。

S「初めましてSと言います」

俺「あ、どうも初めまして、兄の◯◯です」


俺「それで、あの、話って?」

S「あの、まず座りませんか?」

俺「うん、ああ」

それで俺達は適当なベンチに。

S「最初に言っておきます。今から言う事は冗談とかそういう類の話ではないです。だからお兄さんも、真剣に聞いて欲しいです」

俺「ああ、分った。真剣に聞くよ」

S「それとこの事を知ってるのは佐奈ちゃんの親友である私しか知りません。だから安心して下さいね」

俺「?まあなんか良く分らんけど安心するわ」

S「では、お兄さん、数週間前佐奈ちゃんとケンカしましたね?」

俺「いや、うん、まあ」


S「丁度その頃から、佐奈ちゃん、虚ろな状態だったり、学校に来ると目が真っ赤だったりしたんですよ。いつもはあんなに元気な佐奈ちゃんがですよ?」

俺「ん、そうか」

S「それで私佐奈ちゃんに聞いたんです、何か合ったのって?」

S「佐奈ちゃんは目を真っ赤にして、大好きな人に嫌われたって言うんです」

俺「・・・」

S「お兄さん、言いたくなければ言わなくてもいいです」

S「・・・佐奈ちゃんをどう思っていますか?」

俺「・・・」

正直、小さい頃から俺を兄と慕いずっと傍にいた佐奈を恋愛対象として見た事は一度や二度ではなかった。
でも俺のちっぽけな道徳観や倫理がそれを幾度となく拒んだ。

S「佐奈ちゃんは本気です。本気でお兄さんの事を思ってます」

S「それに答えるかどうかはほかの誰でもないお兄さんです」

俺「・・・ありがとうSちゃん。俺佐奈と話してくるよ」

数分後俺は自宅へ帰るなり母親が、

「佐奈が学校で何か合ったのかしら?随分と元気ないけど部屋から出てこないのよ。それとも何あんたが原因?」

俺「ああ、今解決してくるよ」

佐奈の部屋を軽くノックして、

「佐奈、入るぞ」

佐奈はベッドで蹲っていた。
俺はそんな佐奈に

「聞いたよSちゃんから」


俺「今から真剣にお前とのこれからを話したいからちょっとこっち向いてくれないか?」

妹「こくり」そう頷いて佐奈はこっちを向いた。

俺「俺今まで何人かの女性と付き合って来た事、佐奈は知ってるだろ?」

妹「・・うん」

俺「んで、この前佐奈は、お兄は本気で人を好きになりそうにないもんねって俺に言った事覚えてるか?」

妹「・・うん」

俺「俺な今まで付き合って来た彼女をたぶん心底好きじゃなかったと自分で思う」

俺「いや、好きには違いないんだけど、ただ何と言うか好きだけど唯それだけの関係その人が俺以外に好きな人ができても俺は何も感じない」

妹「・・・」

俺「独占欲を感じないんだ。今までの付き合った人達とは」


俺「だからこの前佐奈にお兄は本気で人を好きになりそうにないもんねって言われただろたぶん図星付かれて頭に来たんだろうな俺」

妹「ごめんね」

俺「佐奈が謝る事じゃない、俺の中途半端な気持ちがこういう事を引き起こしたんだと思う」

俺「俺、佐奈の事をずっと恋愛対象として見てきた。でも兄妹だろ。そう思う事はいけない事だとずっとそう思ってた」

俺「でも佐奈の思いをSちゃんから聞いて俺は嬉しかった」

妹「ほんとに?慰めとかじゃなく?ほんとに」

俺「佐奈さえ良ければこれから証明したい」

妹「・・・信じさせてくれる?」

俺「ああ」

妹「お兄・・・好きです」


俺「俺もだ佐奈」

そこで俺と佐奈はキスを交わしました。
幾度となく。
んでHに行くと思いきや、流石に親もいる事なので親がいない時にと二人で合意それから、まあ親がいない時にH済ましちゃいました。
Hシーンの描写は下手なので書きません。

で、さっきまで妹が隣で寝てました。
そこでこんな事を言われました。

妹「ねえ、お兄。お兄から私に好きって言った事ないでしょ?」

俺「ん、そうだな。ないかもな」

妹「じゃあ、言ってよ~」

俺「そのうちな」

妹「・・・私の事嫌いなんだ、もう好きじゃないんだ」

俺「そうかもな」

妹「バカお兄!」

俺「俺は言葉の表現は苦手なんだ、知ってるだろ?何だったら行動で証明するぞ?」

妹「ほんとにバカ。でも良かった。おバカなお兄で」

俺「そうか」

こんな会話をしました。
はっきり言って他の人から見ればただのバカですねハハ。
でも幸せです。

妹と結ばれて本当に良かったと心から思います。
何より妹や俺に発破をかけてくれたSちゃん本当にありがとう。
そしてこんな駄文を読んでくれた皆様本当にありがとう。


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